屋根勾配の決め方は見た目で決めます!

屋根の勾配について

先日、あめりか屋公式インスタグラムで、先日こんなご質問をDMでいただきました。

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「このお家の屋根の角度は一寸(勾配)ですか?二寸(勾配)ですか?」というご質問。

いい感じのお方でしたので気持ちよく返事させていただきまして、「こちらのお家は一寸勾配ですよ~」とお答えしたんですねぇ。ええ~はい~~。

 

屋根勾配

一寸とか二寸とか聞きなれないような言葉が出たかもしれませんが、屋根勾配ではこういうんですね。

あ、屋根勾配というのは、屋根の傾斜の角度のことでして、

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↑こういうのを一寸勾配。

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こういうのを二寸勾配といいます。

寸(すん)とかそういう言葉を使ってますが、要するに10対1とか10対2っていうだけなんですね~。

さっきのご質問はこのどっちですか?というものだったんですよ~。

 

屋根勾配はどうやって決めるのか?

さて、この屋根勾配ですが、どうやって決めるのか?という点について、あめりか屋の基準でお伝えします。(いろんな見方はあるので、ここは敢えてうちのやり方でってことね)

決め方はというと、ズバリ一言で言うと「見た目」です。外観デザインで決めます。(敢えて大げさに言ってますけどね)

屋根の形状や狙い、そして屋根の材料で、勾配をつけたほうがいいときはつけますし、勾配を緩くしたほうがいいときはゆるくしています。

 

屋根の種類はガルバリウム

まずセオリーとして、勾配をきつくするのはどんな屋根でもできますが、緩くしたい(1寸とか)場合は金属屋根のガルバリウム鋼板のたて平葺きにします。

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瓦屋根なんかだとこんなに緩いと雨漏れリスクが高まるのでできませんからね。

比較的うちでは緩い勾配の屋根デザインが多いので、屋根はガルバリウム鋼板のたて平葺きでご提案することが多いですね~。

 

緩くしたほうがいい理由

また、片流れ屋根の場合はとくに緩くする傾向があります。(片流れ屋根っていうのは片方にだけ流れている屋根のこと)

なぜなら、片流れ屋根だとどうしても直線距離が長くなりがちなので、水上の地面からの高さが高くなってしまいます。

水上が高い=おでこが広くなる

そういう外観になるのを避けたいので、緩くしていることが多いですね。ですので、片流れ屋根の場合は、二寸か一寸にすることが多いんです。

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こちらのお家は水上がファサード(家の正面)になるので、勾配を緩くしています。これならおでこが広いという印象はないですよね?

(※ぼくのおでこが広いとかなんとか思った人は正直に申し出てください。怒りませんので。笑)

 

緩くしたときのデメリット?

ただ、屋根勾配を緩くすると、雨漏れリスクが高まると言う方もいます。雨水の流れが悪いからという理由で。

そりゃ勾配をきつくしたほうが流れやすいに決まってますが、一寸勾配でもガルバリウム鋼板なら水たまりができることはありませんし、片流れであれば屋根の形状は単純なので雨漏れリスクは心配しなくていいと考えています。

(積雪地以外では0.5寸勾配の屋根もあるくらいですからね)

 

勾配をきつくすることも

しかし逆に、あえて勾配をつける場合もあります。

それもデザイン上の観点からなんですが、切妻屋根などにしてデザイン的にみせたいとき。

ファサード(家の正面)の見え方的に勾配をきつくするのもぜんぜんありです。

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三角屋根のこのフォルムがかわいいですよね!これは敢えて正面屋根だけは7.5寸勾配という急勾配に。(屋根材はコロニアル葺きです)

また、もちろん屋根を瓦にするという和テイストなどのデザインもしています。瓦はゆるい勾配だと雨漏れリスクが高まりますので、基本的に三~四寸勾配以上にしてるんですね~。

 

最後に

ということで、屋根勾配の決め方は屋根の材料によって違うものの、デザイン的観点から決めているということでした。

デザイン的観点では、ファサード(家の正面)の見え方というものが最も重要となりますので、どういう勾配にしたらいいか?はヒアリングした上でいい感じの提案をさせてもらいますので~~。

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って、しのぴーくんが言ってました。笑

 

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篠原秀和(シノハラヒデカズ)ニックネームはシノハラ(カタカナで。笑)
株式会社あめりか屋 代表取締役
一級建築士・住宅ローンアドバイザー
1977年6月23日生まれ
福井県敦賀市在住

2000年に日本大学卒業後、20代の頃は大手ゼネコンにて設計職と施工管理職を経験し、あめりか屋3代目として2007年から勤務。2011年頃から本格的に住宅事業を担当するようになり、業務は営業というか楽しいステキなお家づくりのプロデューサーをしています。
また自身のブログは2013年4月から毎日更新中。
・・・というマジメな仕事ぶりとはまた違った一面を持っていて、SNS(Instagram、twitter、Youtube、Facebook、TikTok)では楽しくてクスっと笑える投稿を日々発信中。ぜひフォローしてやってください。