家を建てる時の贈与税非課税枠を増やすために必要な9項目
贈与税ってご存知ですか?
贈与税とは「個人からの贈与により財産を取得した者に対して課される租税」のことをいいます。
そんな贈与税ですがぼくのお客さまにも身近な話題です。
なぜかというと、家を新築するときに親や祖父母から土地の贈与や資金援助をしてもらうことが多いからです。
そしてそれってもちろん贈与税の対象になるんですね~。
でも、贈与税ってなかなか税率も高いし負担も大きいです。
ですので、家を建てる時の贈与に関しては、贈与税の非課税枠という制度がありますのでそれを使わない手はありません。
住宅取得等資金贈与の非課税特例
まずは、1年間でもらった額が合計110万円(基礎控除額)以内であれば贈与税はかかりません。
さらに住宅取得の場合は、プラスで非課税枠があるんです。
消費税8%で家を建てたら贈与の額が、1200万円(質の高い住宅)と700万円(一般住宅)でしたが、消費税10%で家を建てたら贈与の額が、3000万円(質の高い住宅)、2500万円(一般住宅)までが加算されます。
(分かりやすいようにかんたんに伝えていますのでよろしくどうぞ~。)
ですので、質の高い住宅であれば3110万円までが非課税枠となるんですね~。
贈与される方は消費税10%で建てたほうがいいということも大いにあるわけです。
ただ、この非課税特例ですが、条件がいくつもありますのでお気をつけください。
①対象となる贈与者
対象となる贈与者(資金をあげる人)は、直系尊属ということなので、自分の父母・祖父母・曾祖父母となります。
(注意点)所有名義がご主人になる場合は、奥様の父母、つまり義理のお父さんからの贈与はこれにあたらないので、共有名義にするなど注意が必要です。
②対象となる受贈者
対象となる受贈者(資金をもらう人)は、その年の1月1日現在で20歳以上の贈与者の直系卑属となっていますので、子や孫が対象となります。
そしてまた贈与を受けた年の合計所得額が2000万円以下の者に限られます。
③住宅取得等とは?
住宅取得等資金というこの「住宅取得等」については・・・
1.新築住宅(または建築後使用されたことのない家)の取得
2.中古住宅の取得
3.住宅用家屋の増改築等
※1、2、3とともに取得する土地も含みます
4.住宅の新築に先行して購入する土地
④広さの要件
(ここでは新築の場合のみかんたんにお伝えしますね)
家屋の登記簿上の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が、50㎡以上240㎡以下となります。
一般的な大きさのお家ならだいがいこれに当てはまります。
⑤いつまでに
贈与を受けた年(1月~)の翌年3月15日までに住んでいなければなりません。
ただ、もしも3月15日までに完成していない場合は、遅滞なく居住することが確実じゃないといけないんですが、その遅滞なく居住することというのは、概ね「屋根が出来た状態」を指すそうです。
ただし、遅れたとしてもさすがに翌年の12月31日までに住み始めることができなければダメですのでお気をつけください。
⑥質の高い住宅とは
(ここでも新築の場合のみかんたんに)
質の高い住宅とは、省エネ性、耐震性、バリアフリー性を備えた住宅をいいます。
① 住宅性能証明書
② 建設住宅性能評価書
③ 認定長期優良住宅
④ 低炭素建築物
が確保された住宅のことをいいます。
細かいなんとか等級とかいろいろあるんですけど、そこは住宅会社に任せればいいと思いますよ~。
⑦必要な手続き
確定申告のときに贈与を受けた年の翌年の2月1日~3月15日までに、所有者ご自身で住宅地の税務署に申告をすることが必要になります。
(⑤の遅滞なく居住することを証明する誓約書もここで提出することになります。)
⑧非課税枠は変わります
この非課税枠はいつ契約したか?で変わってきます。
2019年4月1日~2020年3月31日に契約すると、3,000万円(質の高い住宅) 、2,500万円(一般住宅)
2020年4月1日~2021年3月31日に契約すると、1,500万円(質の高い住宅) 、1,000万円(一般住宅)
2021年4月1日~2021年12月31日に契約すると、1,200万円(質の高い住宅)、700万円(一般住宅)
となるとされています。
(これもかんたんに伝えてますので)
⑨相続時精算課税も選べるけど
ちなみに相続時清算課税という制度を使って、贈与税を相続時に先送りするというイメージのこともできますが、今回の消費税増税にともなう贈与税非課税枠拡幅制度を使うことをまず検討したほうが良さそうです。
※相続時清算課税については詳しくは他のサイトで見ておいてくださいね~。
最後に
ということで、けっこうややこしいですね。笑
でもちゃんと抑えておきたいところですので、このブログでポイントを押さえてもらって備忘録として使ってくださいね~。
なお、細かくは国税庁ホームページなどで確認してくださいね。
よろしくどうぞ~~!
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篠原秀和(シノハラヒデカズ)ニックネームはシノハラ(カタカナで。笑)
株式会社あめりか屋 代表取締役
一級建築士・住宅ローンアドバイザー
1977年6月23日生まれ
福井県敦賀市在住
2000年に日本大学卒業後、20代の頃は大手ゼネコンにて設計職と施工管理職を経験し、あめりか屋3代目として2007年から勤務。2011年頃から本格的に住宅事業を担当するようになり、業務は営業というか楽しいステキなお家づくりのプロデューサーをしています。
また自身のブログは2013年4月から毎日更新中。
・・・というマジメな仕事ぶりとはまた違った一面を持っていて、SNS(Instagram、twitter、Youtube、Facebook、TikTok)では楽しくてクスっと笑える投稿を日々発信中。ぜひフォローしてやってください。