総2階で真四角の箱型の家は価格が安くなる5つの理由

総2階で真四角の箱型の家?

最近、総2階(=1階と2階の床面積が同じ)で真四角の箱型の家を見ることが多くなったような気がしませんか?

20200529172840-0001

↑こんな感じで上下階で凹凸のないというか、総2階で真四角の家

昔はもっと凹凸のある家があたりまえだったのに、なぜこういう四角い家が多くなっているのかというと、デザイン上の理由もありますが、もう一つ大きな理由は費用がおさえられる、つまり価格が安くなるから。

ではなぜ価格が安くなるのでしょうか?

その理由を3つあげてみますね~。

 

①外壁面積が減る

真四角な家(上)と、デコボコの家(下)の平面形状を見比べてみましょう。

ブログにて総2階qq

ブログにて総2階ddd

面積はどちらも同じ大きさの家です。

真四角の家が1階49㎡+2階49㎡=98㎡で、デコボコの家も1階49㎡+2階49㎡=98㎡です。

しかし、外壁の長さが違います28mと、35mで違いますね。

ってことは単純に、真四角の家(上)はデコボコの家(下)よりも外壁面積が20%減ですよね。

例えば200万かかっていた外壁が、20%減の160万円で済むという計算だと、40万円のコストダウンってなわけですね。かんたんにいうと。

つまり真四角の家は、外壁面積が少なくなるので価格や安くなるいうことなんです。

 

②屋根と基礎の面積が減る

また、同じ床面積の家でも、総2階の家(上)と部分2階の家(下)では、屋根と基礎の面積がぜんぜん違います。

ブログにて総2階xx

ブログにて総2階xxx

総2階の家が1階49㎡+2階49㎡=98㎡で、部分2階の家が1階70㎡+2階28㎡=98㎡です。

しかし屋根と基礎は、総2階の家が49㎡ですが、部分2階の家は70㎡になります。

ってことは単純に、総2階の家(上)は部分2階の家(下)よりも屋根と基礎の面積が30%減ですよね。

例えば400万かかっていた屋根と基礎が、30%減の280万円で済むという計算だと、120万円のコストダウンってなわけですね。かんたんにいうと。

つまり総2階の家は、屋根と基礎の面積が少なくなるので価格や安くなるいうことなんです。

 

③屋根をゆるく、そして片流れにする

屋根も勾配がゆるくて、片流れ(片方だけに流れている屋根の形)の方が、コストダウンになりやすいです。

IMG_dgr4aaaa

なぜなら勾配がきつければきついほど、水上の高さが上がり、木材も外壁も増えるので。

それともう一つが、樋というのは水下で雨水を受けますので、片流れの方が樋は一方向だけで済みますよね。三角屋根(切妻屋根など)だと、樋が2倍に増えてしまいます。

それにさらに樋を家の敷地内に垂れ流しにしない場合は、ちゃんと土を掘って道路の側溝に流すことになります。

樋の箇所数が増えるということは、その土を掘るのも配管をつなぐ仕事も増えるってなわけなんです。

つまり、屋根も勾配がゆるくて、片流れの方がコストダウンになるってなわけですね。

 

④出隅入隅が減る

他にもよく見るとデコボコの家だとコーナー(角。専門用語で言うと出隅・入隅)が多くなっていますよね。

DSC_2508

↑これがいわゆるコーナー部分。

これって屋根も外壁材料もコーナーの部材があって、その材料費がかかったり、下地を組んだりするので、材料・手間も増えてしまうんです。このコーナー材は値段が高めになりますし。

逆に真四角の家だと減ることにより、大きな面で外壁をバンバンはっていけるので効率がよくってコストダウンにつながるわけなんですね~。

 

⑤総2階で真四角の家のほうが作るのが単純

そして総2階で真四角の家のほうが、部分2階でデコボコの家よりも作るのが単純です。

単純ということは、職人さんの手間がかかりにくいということ。

職人さんの手間がかからないので施工費が安くつきやすいとも言えます。

そして、こういう形状の家では間取りがパターン化されます。同じパターンであればあるほど大量生産できますし、大量生産すればするほどまた価格は抑えられるわけです。

 

ただし制限が出る

ということで、総2階の家で真四角な箱型の家の方が価格が安くなる傾向があるっていう話でした。

もちろん安くなるからみんなこうしたらいいってわけでもなくて、当然間取りに制限が出てきちゃうので一概には言えません。

敷地にうまく入らない、部屋数は足りてるけど間取りが使いにくい(1階に水回りを増やしたり主寝室を持っていきたいのにできない・・・など)、デザインが画一化されやすいなどという制限があります。

※コスト以外に総2階で真四角の家のメリットもありますがここでは省略します

ですから実はこういう家って規格住宅でよくあるんですね~。

 

最後に

うちみたいな自由設計の注文住宅だと全てこう当てはめるわけにもいかず、総2階で真四角の家は実際ほとんど建てていません。もちろん総2階で真四角の家がいい間取りになればいいのですが、そうでない場合に無理やりこうするっていうのでは後悔する家づくりになってしまうかもしれません。

そうならないようにうまくバランスとって設計していきましょうね~。

 

オープンハウスバナー 480PX

LINE480px

オンライン相談会

sn_bn

73020294_1219425511587884_4358655420412198912_n

家づくり相談会

資料請求

staffbosyuu

~今日の体重=88.2(+0.5)~


篠原秀和(シノハラヒデカズ)ニックネームはシノハラ(カタカナで。笑)
株式会社あめりか屋 代表取締役
一級建築士・住宅ローンアドバイザー
1977年6月23日生まれ
福井県敦賀市在住

2000年に日本大学卒業後、20代の頃は大手ゼネコンにて設計職と施工管理職を経験し、あめりか屋3代目として2007年から勤務。2011年頃から本格的に住宅事業を担当するようになり、業務は営業というか楽しいステキなお家づくりのプロデューサーをしています。
また自身のブログは2013年4月から毎日更新中。
・・・というマジメな仕事ぶりとはまた違った一面を持っていて、SNS(Instagram、twitter、Youtube、Facebook、TikTok)では楽しくてクスっと笑える投稿を日々発信中。ぜひフォローしてやってください。