一級建築士定期講習は建築士の資質を上げる
こんにちは!福井県敦賀市の建築会社あめりか屋の失敗しない家づくりアドバイザーの篠原秀和です。
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建築士定期講習
先月、福井市の福井商工会議所で一級建築士の定期講習を受講してきました。
↑会場はこんな感じ
↑先日お客様からいただいたペンケースと共に。
数年前から、3年以内に一度定期講習をうけなければならない決まりになりました。逆に言うと、数年前までは建築士の資格を取ったら、もうそれで何もしなくても永年資格保持者ということでした。
しかし、なぜこのような講習が義務化されたかというと・・・
耐震偽装問題から
それは2005年に発覚した耐震偽装問題(構造計算書偽造問題)からです。
設計業務の実務の構造設計を担当した姉歯元一級建築士が、耐震偽装するために構造計算書を偽装し、結果として耐震性能に劣るマンションやホテルが何棟も全国に建ってしまっていた・・・という問題。
この問題が起きてしまったから、今までの建築士は性善説から性悪説に変わらざるを得なくなってしまったというイメージですかね。建築士の在り方などを厳しい基準を設けた法改正の流れで、このような定期講習を義務化したんです。
耐震偽装問題の原因・背景
さて、この耐震偽装問題は姉歯元一級建築士が一番の槍玉として挙げられていましたが、彼だけが悪いわけではありません。彼はいろんな問題の末端だっただけです。と言うぼくが考える原因・背景は大きくは二つあると思います。
ゼネコンで構造設計をしていた経験があるぼくが、そして建設業界の流れを知る経営者であるぼくが、原因・背景を考えてみました。
1,低価格受注だから
バブル崩壊後、民間の建設投資が急激に低下し、建設会社の請負も低下していきました。その流れもありながらも、2000年以降くらいから公共工事の縮小という傾向もあいまって、建設会社は価格競争が激化していきました。
例えばマンションを販売する会社や、マンションに暮らすエンドユーザーはその恩恵を受けていたわけですが、逆に建設会社は低価格受注にあおりを受けていきました。(フツーにやったら赤字・・・という現場ばかりですから。)
当然その低価格で建てたマンションには、そのしわ寄せがあるわけで、その一つに末端である構造設計士が耐震設計を偽装して、なんとかやすく工事費を上げようとした(させられた)のではないでしょうか。
要するに、「安いものには理由がある。」ぼくは2005年当時鹿島建設という大手ゼネコンで現場監督をやっていたからこそ、そこらへんはよくよく分かります。
2,構造計算は難しいから
もう一つは、構造設計の偽装を審査期間が見抜けなかったという点があげられます。
そもそも建築物を建てるには、公のお墨付きが必要です。(確認申請といいます)その公のお墨付きをもらうために、建築士が必要な書類を作成して、提出しなきゃいけないんですね。もちろん構造計算もこの必要な書類に含まれます。
当然偽装があったマンションの申請書類にも、構造計算書が含まれていました。しかし審査機関がそれを見抜けなかったんです。
なぜなら、構造計算は難しいから
例えば計算結果の〇や×くらいは見れば分かります。しかし、その計算結果にいたるまでの設定値や、その他細かいところまではなかなか見ることができませんし、それを見抜くだけの実力というのは誰でも持っているというわけではありません。
ということで、ある一定の規模の建築物は、別の構造計算に特化した審査機関に審査してもらうことも義務化されたってわけです。
定期講習は建築士の資質をあげる
もちろん建築士の多くは不正などしていませんが、一部の不正で全体的に厳しい基準になったり、手続きが増えたりしてしまいました。
法律っていうのはそういうものですからしょうがないとはいえ、ぼくもそのあおりをうけ、丸一日こうして講習を受けることになっているわけなんです。
丸一日も話を聞かなきゃいけないのか・・・と、思っていたら、最近の細かい法律の流れを知ることもでき、かなり勉強になりましたし、最後に修了考査(いわゆる試験)があったけど思ったより難しかったけど、なんとか合格できた(たぶん)・・・ので、有意義な一日になりました。
というわけで3年に一回の講習は建築士の 脂質 資質を上げるためにはいいことだな~って思いました。
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篠原秀和(シノハラヒデカズ)ニックネームはシノハラ(カタカナで。笑)
株式会社あめりか屋 代表取締役
一級建築士・住宅ローンアドバイザー
1977年6月23日生まれ
福井県敦賀市在住
2000年に日本大学卒業後、20代の頃は大手ゼネコンにて設計職と施工管理職を経験し、あめりか屋3代目として2007年から勤務。2011年頃から本格的に住宅事業を担当するようになり、業務は営業というか楽しいステキなお家づくりのプロデューサーをしています。
また自身のブログは2013年4月から毎日更新中。
・・・というマジメな仕事ぶりとはまた違った一面を持っていて、SNS(Instagram、twitter、Youtube、Facebook、TikTok)では楽しくてクスっと笑える投稿を日々発信中。ぜひフォローしてやってください。